FC2ブログ

そらまめの会

腎細胞癌及び腎盂癌患者とその家族の交流の会です。交流会のお知らせ及び報告、様々な情報を発信します

免疫療法の奏功率について

 免疫療法の目的は,第一に,転移巣を有する例を対象にする治療目的と,第二に,ある程度進行した例に腎摘除術後の再発予防に用いる目的があります。
 奏功率はつぎの表の通りです。
この表をみると、第一の転移は肺に効果が高いようです。また、第二の目的である再発予防はあまり効果が見られないようです。また、IFN-αと5-FUとIL-2の3者併用療法は,39%と非常に高い奏効率であり,今後に期待されるが,副作用に耐えられ継続投与が可能であるかが大きな問題であるそうです。

表1 腎細胞癌に対するBRM療法の奏効率
  レジメン      奏効率
 IFN-α         16%
 IFN-γ         13%
 IL-2          15%
 IFN-α+IFN-γ     15%
 IFN-α+IL-2      19%
 IFN-α+IL-2+5-FU  39%
 IFN-α+vinblastine   21%
 IFN-α+cimetidine   41%

表2 各転移別奏功率
 臓器    IFN-α   IFN-α+IL-2+5-FU
 肺     20.9%     48.8%
 肝     6.3%     27.8%
 リンパ節  9.5%     32.3%
 骨     7.1%     35.7%
 腎     5.0%     ―
 局所再発          33.3%

IFN  インターフェロン
IL-2  インターロイキン2
5-FU フルオロウラシル(fluorouracil)フッ化ピリミジン系の代謝拮抗剤で、抗悪性腫瘍薬(抗がん剤)

癌診療Q&A 腎癌、腎盂・尿管癌、膀胱癌 医薬ジャーナル社
Q23 免疫療法の適応と意義は? 木内 利明 より引用させていたしました。
別窓 | 免疫療法 | コメント:0 | トラックバック:0
∧top | under∨

インターロイキン2

インターロイキン2について
IL-2はT細胞培養の分化増殖を促す15-kDの蛋白である。IL-2は主としてT細胞(とりわけCD4陽性の成熟T細胞)から産生され,その主たる機能は細胞性免疫におけるエフェクター細胞(T細胞,NK細胞)の増殖を促したり,それらの細胞の細胞障害活性を上昇させることである。これらの特性を踏まえて,IL-2は転移性腎細胞癌患者の治療に用いられてきたが,単独投与による腫瘍縮小効果は総じて約15%でIFN-αとほぼ同等である。ただ,IL-2においては3~5%の患者において持続する腫瘍の完全消失が認められる点は注目される。IL-2の至適投与量については,一般には高用量IL-2療法の方が副作用は強いが,奏効率も高い傾向がある。また最近も,骨あるいは肝転移の症例や原発巣を摘除していない症例など,一般にサイトカインが効きにくいとされる症例における高用量IL-2療法の優位性が報告されている。しかし,高用量と低用量に差がないとする報告もあり,いまだ結論は得られていない。ただ高用量群では表5に挙げた有害事象が高度となり,ICUでの管理を必要とする場合も少なくない。本邦での保険適応用量は1日210万単位までで,欧米での標準投与量の約15分の1と非常に低用量であるが,この投与量でも静脈内投与を行うと高度の有害事象が出現することも少なくない。一般的な投
与法は70万単位を生理食塩水100mLに溶解し,30分程度をかけて1日に1~2回(1日量70~140万単位)点滴静注する。この場合,発熱は必発である。皮下注射は静脈内投与と比較して同用量でも有害事象は軽度であり,外来での投与も可能である。しかし,現在日本では皮下投与は保険適応となっていない。

主な有害事象とその対策
インターロイキン2…の続きを読む
別窓 | 免疫療法 | コメント:0 | トラックバック:1
∧top | under∨

インターフェロン

インターフェロンについて

 IFN-α(インターフェロンα)は腎細胞癌患者に最初に用いられたサイトカインであり、その作用機序はガン細胞の増殖抑制といった直接作用と、HLAの発現増強に伴う細胞障害性T細胞への感受性の上昇やnatural killer(NK)細胞の活性化といった免疫系を介した作用が考えられている。これまでの報告から腫瘍縮小効果は単剤でおおむね15%とされ、有転移症例に対する前向きのランダム化試験でVLBと比べて有意に生存期間の延長が示された。本邦での一般的な使用料は1日1回300~600万国際単位を皮下または筋肉内投与し、これを導入期には週3回から連日行う。INF-αの投与は自己注射が保険適用になっているので、維持期には週2~3回自宅で行うように指導することが多い。有害事象としては発熱が必発であるが、NSAID(解熱剤)の予防投与でコントロールできることが多く、徐々に順応して発熱しなくなることが多い。

主な有害事象とその対策

インターフェロン…の続きを読む
別窓 | 免疫療法 | コメント:0 | トラックバック:0
∧top | under∨

サイトカイン療法について

サイトカイン療法とは、その名の通り免疫細胞の伝達物質サイトカインを使って免疫機能全体を強化する治療法です。

サイトカインには実にたくさんの種類があることが発見されていますが、このなかで「インターロイキン」と「インターフェロン」という物質を使います。2つともガン免疫療法ではよく使われる物質です。

インターロイキンを使う場合は「インターロイキン2」や「インターロイキン12」を投与します。これによりNK細胞やT細胞の力を全体的に高めていきます。サイトカイン療法では他にもインターフェロンを使うケース、いずれも使用せず腫瘍を壊死させるケースと様々です。

サイトカイン療法は伝達物質の大量の投与が必要で、それには激しい副作用も伴うために現在でも補うための研究が続いています。

つぎの「ガンを克服する免疫療法のすべて」のホームぺーに載っていました。
サイトカイン療法


別窓 | 免疫療法 | コメント:0 | トラックバック:1
∧top | under∨

転移性腎細胞がんにおける低用量インターフェロンα2a+ベバシズマブで高い有用性

 がんナビ通信No.72にインターフェロンについての有効性について以下のような記事がありました。

 転移性腎細胞がんのファーストライン治療として、ベバシズマブとインターフェロン(IFN)α2aを併用したフェーズ3臨床試験(AVOREN試験)のサブ解析で、IFN-α2aの投与量を減らしても無増悪生存期間や奏効率が改善することがわかった。チェコ共和国Charles University Medical School Teaching Hospital Hradec KraloveのB. Melichar氏らが、9月23日から27日にスペインバロセロナで開催された欧州がん学会(ECCO)で発表した。
 AVOREN試験は、18カ国101施設の転移性腎細胞がん患者649人を対象に、IFN-α2aとベバシズマブを投与する群(327人)とIFN-α2aとプラセボを投与する群(322人)の2群に分けて比較検討した試験。これまでにベバシズマブの併用で無増悪生存期間(PFS)は2倍に延長することが報告されている。
 今回のサブ解析では、IFN-α2aの投与量に着目した分析が行われた。IFN-α2aの推奨投与量は、週3回9MIUだったが、IFN-α2aを起因とするグレード3の有害事象が発生した場合は投与を中止し、28日以内に症状がおさまれば、週3回6MIUで再投与し、さらにグレード3の有害事象が発生したときは週3回3MIUまで減量することとした。
 その結果、IFN-α2a+ベバシズマブ併用群でIFN-α2a が9MIU投与されたのは322人、このうち131人(41%)ではその後3~6MIUに減量された。一方のIFN-α2a+プラセボ群では9MIU投与が314人、そのうち97人(30%)は後に低用量が投与された。
 PFSは、IFN-α2a+プラセボ群全体では中央値が5.4カ月、IFN-α2a+ベバシズマブ併用群全体では10.2カ月だったが、今回の分析により低用量IFN-α2a+ベバシズマブ併用群(131人)においては12.4カ月に及ぶことが示された。
 抗腫瘍効果にも違いが見られた。奏効率がIFN-α2a+ベバシズマブ併用群では31%、IFN-α2a+プラセボ群では13%、一方、低用量IFN-α2a+ベバシズマブ併用群では32%、低用量IFN-α2a+プラセボ群は17%だった。症状の安定が見られた率と奏効率を加算した「臨床上の有用率clinical benefit」は、それぞれ77%、63%、89%、79%となり、低用量IFN-α2a+ベバシズマブ併用群で有用性が最も高いことが示された。
 有害事象の発生率はIFN-α2aを減量した時期に低頻度になっており、研究グループは、IFN-α2aの減量は有効性を落とすことなく、忍容性を高めることができるとしている。
(八倉巻 尚子=医学ライター)

がんナビ通信No.72号
別窓 | 免疫療法 | コメント:0 | トラックバック:0
∧top | under∨
| そらまめの会 |