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そらまめの会

腎細胞癌及び腎盂癌患者とその家族の交流の会です。交流会のお知らせ及び報告、様々な情報を発信します

チロシンキナーゼを抑制すると…

掲示板にちょっと幸せさんから分子標的薬の副作用による「間質性肺炎」に関しての記事がありましたので載せておきます。

 今私は肺がんの分子標的薬イレッサ(ゲフィチニブ)について勉強しています。イレッサは、2002年夏から5年半くらいの間に厚生労働省に報告されているだけでも730人以上がその副作用の一つである、間質性肺炎で亡くなっています。
 ネクサバール(ソラフェニブ)もイレッサと同じチロシンキナーゼを抑制する分子標的薬です。チロシンキナーゼを抑制することによってがん細胞の増殖を抑えることができるのですが、チロシンキナーゼは体のあちこちにあって、傷を修復する作用を有しています。これが抑制されると、傷があるときに、それが治りにくくなります。だから、間質性肺炎などの重篤な肺障害がおきやすくなります。
 ネクサバール(ソラフェニブ)、スーテント(スニチニブ)など「〇〇ニブ」と名がついている分子標的薬は、飲み薬で、チロシンキナーゼを抑制します。ずっと病院でチェックを受けているわけではないので、手遅れになってしまう可能性があります。間質性肺炎の初期には、軽い発熱、せきなど風邪のような症状に加えて呼吸が苦しい感じがするそうなので、そういうときにはとにかく早めの受診が必要です。日本人は、特に間質性肺炎にかかりやすいそうです。間質性肺炎の発症率は、イレッサで4.0%、分子標的剤でない普通の抗がん剤で2.1%、発症後の死亡率は約30%という研究もあります。
 分子標的薬が効くかどうか、副作用が起きやすいかどうかは、遺伝子が関係しているらしいという話があります。肺がんなどは検査に保険が適用されていますが、腎臓がんの場合は遺伝子検査はあるのでしょうか?大腸がんの場合は保険は適用されていないけれど3万円ぐらい、乳がんは30~40万円くらいだそうです。他のがんと同じように遺伝子によって効き方や副作用が違うとすると、遺伝子検査は重要な判断材料になるのではないかと思われます。
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