分子標的薬剤とは |
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2008-01-13 Sun 22:37
現在最も注目されているのが,この領域である。分子標的薬は従来の非特異的な化学療法剤とは異なり,特定の分子のみをターゲットとしているため,これまで文献的に報告された薬剤をみる限り,骨髄抑制のような副作用は少ない。この中で最も有名なのはVEGFの中和抗体であるbevacizumabで,転移性腎細胞癌の進行を有意に遅らせた。残念ながらプラセボ投与群と比して生存斯問の延長は認められなかったが,分子標的薬の今後の可能性を期待させる報告であった。最近のASCOでもいくつかの有望な分子標的薬が報告されている。sorafenibはraf kinase阻害による腫瘍増殖抑制とVEGFのレセプターにも作用して腫瘍血管新生の阻害作用を併せもつ薬剤で進行腎細胞癌に対するphase 鶚 studyにおいてtime to progressionを有意に延長させた。sunitinibmalateはtyrosine kinaseの阻害薬で,VEGFレセプター,PDGFレセプター,Flt3,C−KITなどをターゲットとしており,sorafenibとともにphase鶚studyで進行腎細胞癌に対して良好な成績が報告された。その他にmTORの阻害薬であるtemsirolimus,TNF−αに対する抗体であるinfliximabなども報告されているが,注目すべき点として,sorafbnibとsunitinib malateは経口薬であることが挙げられる。経口薬は注射薬に比べて患者のコンプライアンスもよく,両薬ともにこれまでのところ,皮膚障害,下痢,疲労,高血圧などの比較的軽微な有害事象が主で,従来の化学療法において高頻度でみられるような重篤な血液毒性は少ないと報告されている。ただ副作用についてはgefitinibの肺腺維症のように臨床応用を重ねるうちに明らかになる場合もあるので注視していく必要はあるが,これまでの臨床試験の結果をみる限り,腎細胞癌治療において新しい選択肢になる可能性が期待される。
sorafenibについては現在本邦でもphase鵺studyが進行中であり,近い将来腎細胞癌の治療に応用されると思われる。 新・泌尿器悪性腫瘍 ポケットマニュアル より |
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